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下田焼とは

Shimoda-yaki

滋賀県知事指定伝統的工芸品

近江下田焼

Omi Shimoda-yaki

江戸時代中期(1750年頃)、下田地域(現:湖南市)に住む村人が近隣の山で陶芸に適した土を発見したことから始まったとされる近江下田焼。明治初期までは作陶が盛んに行われ、最盛期には12軒以上あった窯元も、明治以降機械化による大量生産に押され、徐々に廃窯が相次ぎ最後の1軒となってしまいました。
それも、平成元年最後の陶工山中保蔵の死去により途絶えてしまいました。

山中の死後、弟子の小迫一は石部東寺(現:湖南市)にて作陶活動をしていましたが、下田焼をご愛用くださる皆様の後押しと甲西町(現:湖南市)の要請もあり再興の準備を開始。平成6年、5年ぶりに窯に火が入り、再び藍色をした呉須の色合いを復活させることができました。

師匠は言葉で伝えることはなく「作陶の技術は目で見て覚えなさい」という厳しい人でした。
その師匠が亡くなる直前私を呼び、窯元に代々伝わる「呉須」の配合を教えてくれ「下田焼は廃窯となるが、作陶を続けるならばどこかでこの色合いを残してほしい」と託されました。
私は子どもの頃、初めて下田焼を見たとき「いつかこれを作る人になりたい」と思い志した道でしたので、師匠が認めてくれたような気がして嬉しく、でもお別れする寂しさとで複雑な気持ちになったことを覚えています。

下田焼は1つひとつ手作りです。手に取った時の柔らかさや丸み、口に当てた時の口当たりは機械で作ったものには絶対に出せません。自信をもってお届けします。

制作工程

Flow

粘土

練土

成形

仕上げ

素焼き

絵付け・施釉

本焼き

下田焼完成

© 有限会社近江下田焼陶房